原則は「購入から14日以内・プレイ2時間未満」
Steamの返金は、購入から14日以内で、かつそのタイトルのプレイ時間が2時間未満であれば、理由を問わず受け付けられる。申請時に理由の入力は求められるが、内容によって可否が変わるわけではない。この2条件を満たす申請はほぼ自動的に承認される。以下は執筆時点の内容で、ポリシーは更新されるため、申請前に公式の返金ポリシーを確認してほしい。
数えられるのは、Steamがそのアプリに記録した総プレイ時間。オフラインモードで遊んだ分も、次にオンラインへ戻った時点で加算される。ロード中や設定画面を開いていた時間も含まれる。画質調整やベンチマークを延々と続けると、内容をほとんど確認しないまま2時間に近づく。動作確認は30分程度で切り上げるほうが安全。
14日のほうはプレイ時間と無関係に、購入日から進む。積んだまま起動していなくても期限は消化される。
購入形態ごとに条件が変わる
事前購入
発売前に支払った事前購入は、発売日まではプレイ時間に関係なくいつでも返金申請できる。14日・2時間のカウントは購入日ではなく発売日から始まる。発売直後の評価を見てから判断する余地があるのはこのため。ただし発売日以降は通常のタイトルと同じで、遊ばずに放置していても14日で期限が切れる。
早期アクセス
早期アクセスも通常タイトルと同じ扱いで、購入日から14日・2時間で判定される。開発が停滞した、予告された機能が実装されなかった、といった理由による期限外の返金は認められない。早期アクセスは「現時点で遊べる内容に対して支払う」前提で提供されている。将来の開発計画に期待して買った場合、期限後の方針変更に対処する手段は残らない。
DLC
DLCは購入から14日以内、かつDLC購入後の本編プレイ時間が2時間未満であれば対象になる。判定に使われるのは本編の累計時間ではなく、DLCを買った時点からの追加分。本編を200時間遊んでいても、DLCを買ってから2時間未満なら申請できる。ただし、ゲームの状態を不可逆に変更するDLC(進行状況の一括解放や永続アンロックなど)は、購入ページに返金不可と明示され対象外になる。購入ボタン付近の注記を先に読む必要がある。
ゲーム内課金とサブスクリプション
ゲーム内アイテムの購入は、Valve製タイトルと、Steamの返金システムに参加している開発元のタイトルに限り、購入から48時間以内、かつそのアイテムを使用・変更・取引していない場合に返金できる。参加していないタイトルの課金はSteamの窓口では処理されず、開発元への直接の問い合わせになる。ゲーム内サブスクリプションは、購入または請求サイクル開始から48時間以内で、そのサイクル中に利用していないことが条件。
ギフト
受け取られていないギフトは、贈った側が返金申請できる。受領済みのギフトは、受け取った側が申請する必要があり、承認された場合の返金先は購入者になる。受け取った本人の残高には戻らない。相手がすでに受領していると、送り主だけでは手続きを完結できない。
バンドル
バンドルは、含まれるすべての製品の合計プレイ時間が2時間未満であることが条件で、返金は一括になる。1本だけ返して残りを保持することはできない。返金不可のDLCや使用済みのアイテムが含まれていると、バンドル全体が対象外になる場合がある。
ウォレットへの入金
Steamウォレットへの入金自体も、購入から14日以内で、その残高を一切使っていなければ返金できる。一部でも使うと対象外になる。
原則の外で通る場合と、原則内で断られる場合
14日・2時間を超えた申請も送信自体はでき、サポートが個別に判断する。通りやすいのは事情が明確なケースで、すでに所有しているタイトルの重複購入、家族による誤購入、購入直後から起動しないなどの技術的問題が該当する。一方「思ったより合わなかった」「後で安くなった」といった理由は、期限を過ぎた時点で通らないと考えておく。原則の外にある以上、承認は保証されない。
逆に、原則を満たしていても拒否される購入がある。第三者ストアで買ったキーをSteamで有効化した製品は、Steamの返金対象ではなく販売元の窓口になる。VACやゲームBANを受けたアカウント、返金不可と明示されたDLC、すでに使用または取引したゲーム内アイテムも同様。加えて、短期間に返金を繰り返して制度を乱用していると判断された場合、Valveは返金の受付を停止できる。2時間遊んで返す運用を常用する使い方は想定されていない。
返金先はウォレットか、元の決済手段か
申請時にどちらへ戻すかを選べる。Steamウォレットへの返金は処理が速く、承認後は数分から数時間で残高に反映されることが多い。元の決済手段への返金は、Steam側の処理後にカード会社や銀行の処理を挟むため、明細に反映されるまで通常7営業日程度、海外の金融機関を経由する場合はさらに時間がかかる。
選べないこともある。ウォレット残高で支払った購入はウォレットにしか戻らない。返金の送り先を持たない決済手段で支払った場合も、返金先はウォレットになる。現金として戻すことを前提にするなら、結果は購入時の決済手段の選択で決まっている。
申請から着金までの手順
手続きはSteamサポート(help.steampowered.com)で行う。該当の購入を選び、返金希望の項目を進め、理由と返金先を指定して送信する。Steamクライアントのヘルプメニューからも同じ画面に入れる。
この申請画面には、Steamが判定に使うプレイ時間と購入日が表示される。自分の体感と食い違うことがあるので、送信前にこの数値を確認する。
結果はメールで通知される。混雑していなければ数時間、大型セール期間中は1〜2日かかることもある。承認後、ウォレットならほぼ即時、決済手段への返金は前述のとおり数日以上。返金が完了するとそのタイトルはライブラリから外れ、対応するDLCも利用できなくなる。買い直すことは可能だが、以前のプレイ時間の記録はアカウントに残るため、再購入した直後から2時間を超えた状態になり得る。
Steamファミリーで他人が遊んだ時間
Steamファミリーでライブラリを共有している場合、家族メンバーがそのタイトルを遊んだ時間も、所有者の返金判定に使われるプレイ時間として積み上がる。所有者が一度も起動していなくても、共有先で2時間を超えれば原則の枠からは外れる。
買った当日に家族へ共有し、相手が長時間遊んだ後で返金する、という流れは成立しない。共有を前提に買うなら、返金を判断する期間は自分の確認に使い、判断を終えてから共有する順序にする。実際に何時間と記録されているかは、返金申請画面の表示で確認できる。
購入前に決めておく基準
返金制度は保険であって、購入判断の代わりではない。動作確認は購入から1〜2日以内、プレイ30分以内で終える。起動不良やフレームレート不足はこの段階でほぼ判明する。内容が合うかどうかの判断は2時間の枠内で片づけ、迷ったまま14日目に近づけない。すぐに遊ばないタイトルほど、購入自体をセール終盤まで遅らせたほうが期限を管理しやすい。
そのうえで、返金余地が薄い買い物を先に見分けておく。第三者ストアのキー、受領済みのギフト、返金不可表記のDLC、使用済みのゲーム内アイテム。この4つに当てはまる購入だけは、返金を当てにせず事前情報だけで決める必要がある。